
出典:紀伊民報社/全国郷土紙連合
山路紙(さんじがみ)は、和歌山県田辺市龍神村で伝統的に生産されている手漉き和紙です。その歴史は古く、地域の文化と深く結びついています。草木染、自然染色や新たな技法を加え、製作を続けて今日に至っています。日高川上流地域は楮の産地であり、「山路紙」は地元産の紀州楮を薪で煮熱し、水と太陽で白く晒し、すべての工程を手作業により製作しています。
手漉き和紙・山路紙(さんじがみ)の特徴
山路紙は、楮(こうぞ)を主原料とし、手漉きによる製法で作られます。そのため、独特の風合いや質感を持ち、強度や耐久性にも優れています。
手漉き和紙・山路紙(さんじがみ)生産事業者
山路紙の生産は、龍神村の紙漉き工房で行われています。山路紙(さんじがみ)紙漉き工房・奥野は、伝統的な技法を守りながら、和紙の製造や体験活動を提供しています。
手漉き和紙生産方法
山路紙は、以下の工程で製造されます:
- 原料処理: 楮の皮を蒸して剥ぎ、乾燥させます。
- 煮熟: 皮を薬品で煮て柔らかくし、不純物を取り除きます。
- 叩解: 繊維を細かくほぐします。
- 紙漉き: 水と混ぜ合わせ、簀(す)と桁(けた)を使って紙を漉きます。
- 乾燥: 漉いた紙を乾燥させて完成させます。
山路紙(やまじがみ)主な生産品目
山路紙は、書道用紙や工芸品、インテリア素材など、多岐にわたる製品に利用されています。
取り扱い販売店
山路紙の製品は、龍神村内の観光施設や和紙専門店、オンラインショップなどで購入可能です。
手すき和紙作り体験の有無・費用
山路紙の紙漉き工房では、手漉き和紙の体験が可能です。
奥野さん夫妻の作業場でもあった龍神村アートセンターが2009年4月から、国道425沿いに移転しました。
十分な作業スペースがあるので、紙漉(す)き体験の施設としても今まで以上に利用しやすくなっています。
山路紙(さんじがみ)手漉き和紙作り体験料金
体験料金は小人1,500円、大人3,000円(材料費込み、所要時間2~3時間)※要予約
- 楮の樹皮が紙になるまでのほとんどの作業工程が体験できます
- できた紙は、後日郵送でお届けします
※出来上がった紙の送料は別途必要です。
体験は随時受け付けていますが、事前に予約をされることをおすすめします。
連絡先:
- 住所: 〒645-0416 和歌山県田辺市龍神村安井269-1
- 電話番号: 0739-78-0185、0739-78-2228
- FAX番号: 0739-78-0185
アクセス:
阪和自動車道の有田ICから車で約1時間の場所に位置しています。公共交通機関をご利用の場合は、事前に交通手段を確認されることをおすすめします。
特記事項:
山路紙の紙漉き工房は、不定休となっています。訪問や体験を希望される際は、事前にお問い合わせいただくと安心です。
山路紙の伝統的な技法や美しさに触れることで、和紙の魅力をより深く感じていただけることでしょう。
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