みょうがの葉で包む「半夏だんご」
高知県 おおとよ町の半夏だんごを作る理由と目的は
半夏(はんげ)というのは7月2日のこと。農休日。
半夏半作というように、植え付け全てを半夏までを目標にがんばった。
農繁期のあとの慰労の意味も込めて、半夏の日はどんなにつかえていても1日休み、この「半夏だんご」を作って食べた。
田の神様をまつったオサバイ様にお供えしたり、七夕の翌朝竹の葉に吊るしていたものを川に流し、半夏だんごを作って食べたりした。ミョウガの葉は腐りにくく、香りも夏らしくてよい。
半夏という植物の生える頃のことで、夏至から数えて11日目の日を7月2日をさす。
昔は、「半夏(はんげ)までには田植えを終えないと半夏半作(はんげはんさく)になる」と、ご近所さん、同族の協力をもって農作業を半夏までに済ませた。
半夏だんご・みょうが団子 レシピ
材料(40個分)
- 小麦粉(中力粉)・・・1kg
- 砂糖・・・100cc
- 熱湯・・・6.5カップ
- 塩・・・大さじ1
- あんこ・・・40個分
- みょうがの葉・・・80枚
作り方
- 小麦粉と砂糖・塩を加え、ふるっておく。
- これに熱湯を入れ、木しゃもじで全体を混ぜ合わせ、手袋をはめてよくこねる(100回位)
- まとめたら、ボールにラップをかけ、10分間ねかせる
- あんこは丸めておく
- 蒸し器を火にかけ、湯をわかしておく
- あんこを入れてだんごを丸め、ミョウガの葉2枚でくるむ
- 約15分間蒸す
※出典:大豊町役場 広報HPより
半夏だんごと呼ばれているのはやはり農作業・田植えの打ち上げのときに、神様にお供えし、おさがりを慰労の意味も含めて楽しむ食べ物のようですね。全国的に祭事のお供え物として広まっていったのでしょう。
「みょうがの葉っぱ」で包む、饅頭・お餅・だんご類の呼び名と食域
No | 呼び名(俗称) | 包む葉っぱの種類 | 中身・具・あん | 郷土・食域・発祥地 | 主な粉類 |
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1 | みょうが饅頭 | 茗荷(みょうが) | 小豆あん | 熊本県の宇城、八代 | 白玉粉・薄力粉 |
2 | みょうがまんじゅう・焼きびん | 茗荷(みょうが) | 小豆あん | 茨城県坂東市 | 小麦粉 |
3 | みょうが団子 | 茗荷(みょうが) | 小豆あん | 新潟県妙高市周辺 | 上新粉・もち粉または白玉粉 |
4 | みょうがぼち | 茗荷(みょうが) | そらまめあん | 岐阜県西濃地区 | 白玉粉・薄力粉・米粉 |
5 | 半夏だんご | 茗荷(みょうが) | 小豆あん | 高知県大豊町(おおとよちょう) | 中力粉 |
6 | 半夏まんじゅう(俗称:はげまんじゅう) | 茗荷(みょうが) | 小豆あん | 岐阜県中濃地域 | 強力粉・薄力粉(または中力粉) |