「かからん団子(だんご)」の「かからん」とは
かからん団子(だんご)とは鹿児島県の郷土のおやつ、「かからん団子」は方言で「かからん」の葉っぱ、「サルトリイバラ」の葉で包む「草餅」「草団子」などにも使用されている葉っぱをかからん葉と呼んでいる。
「かからん」の語源は、「関わらない」「かかわらん」が変化したようです。手で触るとトゲが刺さるから「さわらないように」「さわらんように」の意味する言葉だと思います。
[蛇足]※否定助動詞に「~ない」ではなく、「~ん」を使うのは西日本方言の特徴です。共通語は「さわらない」だそうです。[※出典:知恵袋]
かからん団子(だんご)の特徴と作り方
かからん団子(だんご)の特徴である「かからん葉」には殺菌作用かあるいは抗菌作用があると先人の知恵でしょうか、団子も傷みにくいと言い伝えられています。
かからん団子(だんご)の作り方
材料20個分
・もち米粉 200g
・上白糖 200g
・さらしあん 100g
・塩 少々
・水 100ml
・かからん葉 40枚
作り方
- もち米粉に砂糖、さらしあん、水、塩を加えて、耳たぶと同じくらいの硬さになるまでよくこねる。
- 1を20等分して手で丸めて軽くおさえる。
- かからん葉で両面をはさみ、蒸し器で20分蒸す。
※出典:日本ガス株式会社 うちごはん かからんだんごより
鹿児島名物で私の好きなもの
鹿児島生まれの母が「幼いころは桜島を毎日見ながら育ったよ」と懐かしげに語ってくれました。
また、母がよく歌っていたのが、この歌詞。
「♪はなは霧島 たば~こは~国分♪ 燃えて上がるは オハラハ~桜島~♪ ヨイヨイヨヤサッ」
「♪見えた見えたよ 松原越しに 丸に十の字の オハラハ~ 帆が見えた♪」
鹿児島の民謡ですが、歌詞が2番なのか3番なのかはよく知りません。
母が生まれ育ったお国の民謡で「おはら節」と言っていた記憶です。
その影響でしょうか、鹿児島の名産品が気にかかります。
母も私も親子ともども好きなものに、銘菓「かるかん」ですね。
山芋(自然薯)の持つ、もっちり感と風味、しかも米粉仕上げのしっとり感が調和、上品な甘さの「こしあん」がより美味しさを醸し出している。
私は、生地に紫いもを練り込んだ紫いもあんかるかんがより好きですね。
そのほか、旅の途中に立ち寄った、錦江湾の漁港で食べた「きびなごの天ぷら」は美味しかった。
焼き魚好きの母は魚を食べ終えると骨が魚の形そのままに残る。ホント猫に恨まれそうなほどきれいに食べつくす。
猫に嫌われるも納得、だからネコ嫌いだったのかなあ。と当時を思い出します。
また、母がサツマイモを「からいも」と呼んでいましたね。
唐の国(今の中国)から伝わってきた、「いも」の呼称がこの「唐いも」と呼んでいたのでしょうね。私の勝手な推測です。
そのほか、「桜島大根が食べたい」とよくつぶやいていました。聞くところによるとデカいサイズは大家族で使用する10升炊きの釜にも入りきらないものも珍しくないと、自慢げに説明してくれました。一度見て賞味したいものです。
長々と脱線してしまいました。
サルトリイバラ(猿捕茨・別名:山帰来/さんきらい)の葉を使って包む、饅頭・お餅・だんご類の呼び名と食域
葉で包むおやつ 呼び名 |
中の具・あん | 地域・地方 | 主な粉類 |
---|---|---|---|
かからんだんご | 餡なし/ 小豆粉 ヨモギ 練り込み |
鹿児島
薩摩・大隅 中南部・ 種子島・屋久島 |
もち粉 |
いばらまんじゅう | 小豆あん | 三重県伊勢・
志摩・松阪 |
小麦粉・
上新粉 |
がんたち餅 | 小豆あん | 三重県 北勢/
員弁(いなべ) |
小麦粉 |
がめの葉もち | 小豆あん | 福岡県
主に筑前地方 |
上新粉・
白玉粉 |
がらたてもち | そらまめあん | 滋賀県
彦根・近江・ 長浜・湖北 |
小麦粉・
米粉 |
ぼんがらもち | そらまめあん | 滋賀県
近江・多賀 |
小麦粉・
米粉 |
さんきらだんご | 小豆あん | 京都府
宇治・京田辺 |
だんご粉・
もち粉 |
しば餅 | 小豆あん | 岡山県 | 薄力粉・
上新粉 |
しば餅 | 小豆あん | 広島県 | もち粉 |
しば餅 | 小豆あん | 香川県 | だんご粉・
小麦粉 |
ばら餅 | 小豆あん | 徳島県 | 上新粉・
小麦粉 |